あいさつ
神奈川県教育委員会教育長 花田 忠雄
第61回神奈川県高等学校総合体育大会総合開会式の開催にあたり、御挨拶を申し上げます。
この総合開会式を皮切りに、県内各地で熱戦が繰り広げられます。選手の皆さんには、これまで懸命に努力を続け、培ってきた力を存分に発揮することで、最高の瞬間を味わっていただきたいと願っています。
この激戦を勝ち抜いたアスリートたちは、高校生スポーツの最大の祭典である、全国高校総体に出場することになります。今年度は、「轟かせ魂の鼓動 北の大地へ大空へ」をスローガンに、「翔び立て 若き翼 北海道総体2023」の愛称で、北海道を舞台に開催されます。見事に勝ち抜いて代表となった皆さんには、全国大会での活躍を大いに期待しています。
皆さんにとって、優秀な成績を収めることはとても大切な目標ですが、それ以上に、共に切磋琢磨してきた仲間との絆が感じられる、思い出深い大会としてください。
部活動は、授業や学校行事などでは得られない貴重な経験ができる場です。また、部員同士が同じ目標に向かって取り組むことで、自主性、責任感などが養われ、豊かな人間関係が築かれるなど、心身ともに健全な育成を図ることができる大変有意義な教育活動です。部活動を通して得られた仲間や、応援してくれる保護者をはじめ、皆さんを支えるすべての方々への感謝を忘れずに、さらに成長されることを期待しています。
結びに、保護者の皆様をはじめ、顧問の先生や指導者の方々、また、大会の開催に御尽力いただいたすべての関係者の皆様に心から感謝申し上げ、私からの挨拶といたします。皆さんの御活躍を、心から願っています。頑張ってください。
神奈川県高等学校体育連盟会長 坂本 聡志
令和5年度第61回神奈川県高等学校総合体育大会兼令和5年度全国高等学校総合体育大会神奈川県予選会開会式は、一昨年度に引き続き「県高等学校総合体育大会総合開会式特設サイト」を開設してWeb上での開催となりました。
本年5月から新型コロナウイルス感染症が、感染症法上の分類で5類の位置付けとなり、マスク着用が個人の判断を基本とするなど、感染対策も大きく様変わりしています。
そうした中、今回の開会式も、感染拡大防止の観点からこのような形での開催となりましたが、皆さんがひたむきに努力し、熱い情熱を注いでいる部活動の成果を発揮する機会が失われることなく、無事大会が開催できることは、大きな喜びであります。
3月に開催されたWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)は、侍ジャパンの優勝で幕を閉じましたが、高校生の皆さんにとっても、きっと多くの感動を得る大会で、改めてスポーツの持つ力を感じたことでしょう。その中でも特に印象的だったのは、MVPを獲得した大谷選手をはじめとする日本の選手全員が、真剣勝負をしている傍ら笑顔を絶やさず、本当に皆が野球少年のようだったことです。
スポーツの語源は、ラテン語の『deportare』で「気晴らしするや楽しむ」などの意味です。つまり、スポーツは、もともと「競技」のことを指すのではなく、「気晴らし、休養、楽しむ、遊ぶ」ことを指しています。侍ジャパンの選手には、スポーツ本来の意味である「楽しむこと」が大切であると教えられた気がしています。
大会に選手として参加する高校生の皆さんは、苦楽を共にした仲間と青春のすべてをかけて戦っていると言っても過言ではないでしょう。大会の結果によって一喜一憂することは当然だと思います。しかし、勝負の前に大会そのものを楽しむことを忘れないようにしてください。そうすれば、きっと誰もが満足した大会になることでしょう。県高体連を代表し、心からのエールを送ります。
今年の全国高等学校総合体育大会は、北海道で「翔び立て若き翼 北海道総体2023」として開催予定となっています。地元の多くの高校生や関係者の方々が、入念な準備を進め、皆さんの活躍を心待ちにしていることと思います。大会を通じて、皆さんが人間的な成長を遂げることを期待しています。
県高体連は、高校生の健全育成を目的に、生徒の自主的・自発的な運動部活動を推進し、そうした皆さんの活動をしっかりと支援するなど、様々な事業を通じて、心も体も、健康で元気な人づくりをめざし、ひいては豊かで明るい高校づくりに貢献して参りたいと考えています。
最後に、日頃から高校生の体育・スポーツの振興にご尽力をいただいております、県議会、県教育委員会をはじめ、加盟校の校長先生、顧問の先生、地区高体連、各専門部関係者の皆様に、厚くお礼を申し上げ、開会の挨拶といたします。
各種競技展望
陸上競技

野村 忠信(法政二)
【男子】
トラック競技では100mは森(保土ヶ谷)、江崎(相洋)、400mは菊田(法政二)、民谷(相洋)を中心に大会記録での優勝争いが期待できる。800mは八柳(相洋)、浅沼(法政二)、110mハードルでは高山(クラーク横浜)、3000m障害では小野(相模原中等)の記録に期待したい。5000m競歩は守屋(保土ヶ谷)が昨年度全国入賞の力をどこまで発揮することができるか楽しみである。リレーでは400mリレー、1600mリレーともに相洋、法政二を中心とした展開が予想される。フィールド競技では昨年全国高校総体にハンマー投げで出場した古谷(小田原城北工)に期待が持てる。また、走幅跳の宇都宮(川崎橘)、三段跳の金成(法政二)、やり投の田村(西湘)、8種競技の照井(相洋)に好記録の期待が持てる。
【女子】
トラック競技では100mは井上(東海大相模)、200m400mは瀬田(東海大相模)の全国入賞経験を持つ2人を中心に展開されると思われる。1500mと3000mは駅伝で活躍した古田島、ジェシンタ(白鵬女)と近藤(東海大相模)の三つ巴の勝負になると予想される。昨年国体の100mハードルで入賞した及川(法政二)に大会記録更新の期待が持てる。リレーでは400mリレー1600mリレーともに法政二、東海大相模、相洋の3校を中心とした展開になると予想される。フィールド競技では、走幅跳、三段跳の山田(市立橘)、丹羽(法政二)、砲丸投の岩下(生田東)に記録の期待が持てる。学校対校においては、男女ともに相洋、法政二、東海大相模を中心とした優勝争いになるだろう。
水泳

金子 太(県神奈川工(定))
今年度の県総体の競泳では、学校対抗の男子は、昨年度県総体で優勝、関東大会3位、インターハイ7位で入賞している湘南工科大附とそれを追う日大藤沢(昨年県総体、関東大会2位)の2校が中心となり、慶應、桐光学園、日大高、の3校が新チームとなり、優勝候補2校にどこまで、追いつけるか楽しみである。女子では、昨年度県総体・関東・インターハイと連覇を果たしている日大藤沢を軸に、湘南工科大附、白鵬女子、法政二、日大高、桐蔭学園の6校で上位争いが予想される。ここに挙げたチームは神奈川県内だけでなく、関東、インターハイにおいても、個々の選手の力を発揮すれば入賞できる力を持っている。特に日大藤沢はインターハイで連覇の可能性を持ったチームとなっている。個人では、関東・インターハイにおいても上位入賞が期待できる選手については、男子では昨年度世界ジュニア・ジュニアパンパシに選抜された個人メドレーで阿部力樹(日大藤沢)、女子では背泳ぎ山本千晶(日大藤沢)、バタフライ平井瑞希(日大藤沢)には関東・インターハイで優勝が期待できる。また、自由形では男子伊勢空翔(慶應)、女子溝口歩優(日大藤沢)にも注目する。昨年度インターハイ平泳ぎにおいて優勝している小畠優々美(白鵬女子)同じく平泳ぎで中澤海凪(日大藤沢)、横田心愛(湘南工大附)にも期待ができる。他には、昨年度国体、100m背泳ぎで優勝した添田重樹(逗子開成)や同じく背泳ぎで西村優雅(湘南工大附)も注目できる。水球においては、昨年度県総体で優勝、インターハイ2位を果たした神奈川工業が今年度についてはインターハイで優勝が期待できる。
バレーボール

鈴木 徹(県市ケ尾)
コロナウイルス感染防止のため中止が続いた県新人大会が3年ぶりに1月29日(日)、2月5日(日)の2日間において開催された。来年度総体予選に向けてどのような展開が予想されるか非常に楽しみな大会であった。
男子の優勝候補は県新人大会優勝の市立橘と準優勝の東海大相模の2校が1歩リードしている。市立橘はレフトエースの蟹井(190cm)と関原の両エースを軸に、粘り強いレシーブを持ち味としたコンビバレーを展開する。東海大相模は2月に開催された全日本ジュニアオ-ルスタ-ドリ-ムマッチにも参加した山下(195cm)、成村(192cm)の両ミドルブロッカーと、先日の春高に出場した中野、古張の両エースを中心とした大型チームである。この2校を追うのが昨年度春高予選優勝の慶應義塾である。大型セッター松田がミドルを中心としたバレーを展開する。この時期にどれだけチーム力を上げることができるかによって、上位2チームに迫れるか楽しみである。この上位3校を脅かすのが下級生中心で大型ツーセッターチームの舞岡とコンビバレーの向上である。こちらも総体予選に向けどれだけ仕上げることができるかがカギとなりそうである。
2代表である女子は突出したチームがなく今年も昨年以上の混戦が予想される。その中でも優勝候補の筆頭は下級生中心のチームながら昨年度総体予選第1位、春高予選第2位で新人大会を制した横浜隼人である。ほとんどのメンバーが残り全国総体、春高と出場し経験値も高く頭1つリードしている。堅実なレシーブから芳賀、中島を中心に繰り出すコンビバレーは今年も健在である。それを追いかけるのは県新人大会第2位の星槎国際湘南、第3位の大和南、市立橘である。星槎国際湘南は堅実なレシーブからエース友野にボールを集めるオーソドックスなバレーボールで勝負する。県大和南は伝統の固いレシーブからエース橋本を中心にミスの少ないバレーで、市立橘は全日本ジュニアオ-ルスタ-ドリ-ムマッチにも参加した177cmのベヌッチの高さを生かしたバレーで勝負する。その他にも新人戦の第5位の相洋高校、三浦学苑などが虎視眈々と上位を狙っている。いずれにせよ有望な新人の入学や今後の強化により勢力図が大きく変動することになりそうである。
バスケットボール

鈴木 恭平(法政二)
男子においては、昨年度の総体県予選、ウインターカップ県予選、そして令和4年度新人大会を制した桐光学園高校を筆頭に、新人大会決勝に進んだ湘南工大附属高校、ベスト4に残った法政大学第二高校・東海大相模付属高校、ベスト8に残った厚木北高校・横浜清風高校・アレセイア湘南高校・小田原高校が上位に食い込むであろう。
女子においては、昨年度のウインターカップ県予選を制し、令和4年度新人大会も優勝した鵠沼高校を筆頭に、決勝に進んだ横浜立野高校、ベスト4に進んだ相模女子大高等部・相模原弥栄高校、ベスト8に進んだ法政大学第二高校・湘南工大附属高校・星槎湘南高校・横須賀大津高校が上位に食い込むであろう。また、留学生を擁する白鵬女子高校もおり、どこも力は拮抗しているので混戦になるであろう。
ソフトテニス

松口 良也(横浜創英)
男子団体戦は3連覇を狙う新人大会優勝の東海大相模が最有力候補。追いかけるのは新人大会2位の、法政二、3位秦野、4位三浦学苑である。また、西湘、相洋、川崎橘、鶴嶺など実力校が狙っている。
男子個人戦は新人大会個人戦ベスト16中に5ペアずつ入る東海大相模と法政二が中心。特に東海大相模の脇田・斎藤ペアは令和4年度ランキング1位で実力は頭一つ抜けた存在。各校のエースがどう立ち向かうのか。総体では実力を十分に発揮できるかが勝敗の分かれ目になるだろう。
女子団体戦は、新人大会を優勝し、全国高校選抜大会に出場した日大藤沢が最有力候補。新人大会2位川崎橘、3位相洋が追いかける。この3強の戦いから目が離せない。
女子個人戦においては、新人大会優勝の日大藤沢の五十嵐・恩田、準優勝の上溝南の森下芹・森下汐を中心に、相洋、川崎橘や新人大会個人戦で躍進した厚木北、秦野総合などの公立高校を中心とした各校のエースがどう立ち向かっていくのかに注目したい。
体操

佐藤 登(県横須賀)
体操競技男子団体総合は、前年の新人大会で個人成績上位を占めた湘南工大付属高校が中心となる。個人総合では、全国選抜大会出場の平本(湘南工大付属高校)が一歩リードしているが、実力僅差の湯田、榎本(湘南工大付属高校)、吉田(慶應義塾高校)や須崎(日大高校)らが、どこまで健闘するか楽しみである。
女子団体総合は、昨年度インターハイ5位、関東大会準優勝の星槎国際高校湘南と関東大会優勝の白鵬女子高校の争いになる。湘南工大付属高校が後を追う。個人総合では全国選抜大会出場の田代(星槎国際高校湘南)、岩田、藤井、岡本(白鵬女子高校)、湯川(星槎国際横浜高校)らの実力が拮抗しており、優勝争いは熾烈になりそうである。
新体操男子は光明学園相模原高校一校の出場であるが、個人競技では全国選抜大会出場の相澤(光明学園相模原高校)に同校の橋本、貝瀨、伊藤がどこまで迫るか。
女子団体競技は、昨年インターハイ出場の横浜隼人高校と全国選抜大会出場の森村学園高等部の争いとなるだろう。鎌倉女子大高等部、緑ヶ丘女子高校も上位を狙う。個人競技では工藤(横浜隼人高校)、花見(白鵬女子高校)、川東(横浜翠陵高校)が抜けている。田邊(白鵬女子高校)、鶴野(県横浜緑園高校)、平子(県立生田高校)がそれに続く。
バドミントン

中西 淳(県川和)
男子学校対抗は川崎総合科学が有力。新人大会でも総合力で優勝している。続くのが、新人大会で2位に入った横浜、ベスト4の鵠沼,立花学園であるが、個人戦で結果を残している選手を擁するチームがどこまで食い下がれるかが楽しみである。女子学校対抗は新人大会で優勝した川崎総合科学が総合力で抜けている。それに続くのが鵠沼である。いずれも中学時代からのエリート選手を複数擁しており、オーダーが鍵を握る。これに続くのは新人大会ベスト4の横浜と横須賀学園ではあるが,現状では上位2校に差をつけられている。男子単は横浜の原田が一歩リードではあるが,新人戦2位以下の選手も力があり,混戦である。女子単は総合科学の飯島が最有力。2位以降も実力伯仲であり,代表決定戦は厳しいものになると予想される。男子複は横浜の原田・宮地が一歩リード。新人戦2位の法政二の馬場・高橋,またベスト4以降の組がどこまで迫れるか。女子複は新人大会同様、鵠沼の星野・櫻井と川崎総合科学の山田・飯島の決勝戦が予想される。新人戦ベスト4の組も実力があるため,熱戦が期待される。
ラグビーフットボール

安庭 正樹(慶應義塾)
令和5年度の県内大会の展望について、まずは「全国大会予選7連覇」「東の横綱」の異名を持つ桐蔭学園に全国大会予選決勝で土をつけた東海大相模の名前が挙がる。第102回全国高等学校ラグビーフットボール大会の舞台ではベスト16敗退と満足のいく結果にはならなかったがその実力は未だ健在と言える。
令和4年度神奈川県高等学校ラグビーフットボール新人大会(以下新人大会)決勝において、その東海大相模に完全なるリベンジを果たしたのが桐蔭学園。決勝のスコア43-0というのがその脅威を物語る。これまでの爆発的な攻撃力に加え、新人大会3戦ノートライに抑えたディフェンス力は圧巻である。
この県内二強に続くチームが、新人大会で3位に入賞した慶應義塾。新人大会準決勝では東海大相模に惜敗したが、裏花園と称されるサニックスワールドユース予選会において、関西・九州の強豪チームを破り5月に行われるサニックスワールドユースの出場を決定した。
加えて、昨今県内ベスト4の定位置を守る法政二高。古豪と言われて久しいが、伝統校としての意地とプライドが上位校にどこまで通用するか期待される。
これらチームに続くのが、日大、湘南工大、湘南といったシード常連校。もう一歩のところでシード権に手が届かない日大藤沢の存在も侮れない。
県内大会の展望を語るうえで、全国大会はじめ合同チームの上位大会の出場を認める流れについて触れておかなければいけない。少人数チームの中で原石と呼ばれる選手が埋もれていったケースは少なからず存在した。新人大会で合同B(希望ケ丘・横浜栄)、合同C(関東学院・公文国際)といったチームが予選リーグを突破し、決勝トーナメントに進出したことは大いに評価できる。
最後に県内高校ラグビー全体を見渡したところ、残念ながらチーム間の実力差が大きくなってきているように感じる。新人大会準々決勝においてさえ143vs0というスコアがあったことがそれを物語る。このような格差を是正する仕掛けが今後のラグビーの普及に不可欠であると感じる。
サッカー

粉川 典史(市サイエンスフロンティア)
昨年度の各県内予選は、3年ぶりに従来の大会形式や日程等での実施となり、各チームの強化レベルも戻りつつあることで、インテンシティの高い拮抗した戦いが繰り広げられた。
今年度についても、特にベスト8以上では実力の伯仲した、ハイレベルな戦いが予想される。昨年度からU18関東プリンスリーグ所属の桐蔭学園、今年度から返り咲く桐光学園の両校は、高いレベルでの強化が見込め、ともに昨年度の雪辱を期す。県1部リーグ勢の中では、昨年度関東、総体、選手権の3大会で県代表の座を獲得した日大藤沢、35年ぶりに全国総体へ出場した湘南工科が有力。それぞれが昨年の全国大会でプリンス・プレミアリーグ所属の強豪と接戦を演じており、全国レベルに目を向けた強化でさらなる飛躍が期待できる。この4校に同じく1部リーグ勢の横浜創英、東海大相模、市立橘などが挑む。昨年度の総体、選手権予選でベスト4進出を果たした市立橘は、公立勢として12年ぶりの全国総体出場を果たせるか。
女子はここ数年で県勢をリードしてきた星槎国際と昨年の選手権予選覇者の湘南学院が争う。昨年、その2チームと接戦を演じた藤沢清流、大和の公立勢にも期待だ。定通は県総体3連覇中の相模向陽館が軸。昨年度は厚木清南と神奈川総合産業の合同チームが準優勝するなど、新たなチーム作りの形も示された。日々輝横浜など、どのチームにも全国大会進出のチャンスがある。
ハンドボール

江成 浩二(県希望ケ丘)
2023年度北海道で開催される全国総体ハンドボール競技、神奈川県予選会は5月中旬より県内高校グラウンドを利用して始まる。男子は法政二が中心となり、女子は混戦模様だ。
男子は新人大会、関東選抜予選でともに優勝した法政二を、横浜創学館、桐光学園、湘南学園、横浜創英が追う展開になりそうだ。法政二は毎年受け継がれる素早く強いディフェンスからボールを奪い得点を重ねる。横浜創学館は気迫を前面に出しゲームに臨む。桐光学園はゴールキーパーを中心とした堅実な守備からリズムをつくる。湘南学園、横浜創英ともに多彩な攻撃からリズムを作る。春にさらに力をつけた上位チームの対戦が楽しみだ。新人戦4位の湘南工大、ベスト8にはいった鎌倉学園、県生田にも注目したい。
女子は新人大会優勝の県横浜平沼、選抜予選優勝の県川和の2チームを中心としての戦いになりそうだ。平沼は多彩なディフェンスで相手を翻弄し、ゲームを組み立てる。川和は高いディフェンスラインと巧みなコンビネーションを駆使して得点する。公式戦での勝敗が五分なだけに次の対戦に注目したい。2校を追うのが、新人大会、選抜予選ともにベスト4に残った、市高津と横浜創英だ。高津のアグレッシブな攻守、横浜創英の展開の早い速攻での攻撃は上位2チームにとっては脅威となる。またベスト4入りは逃しているが荏田も伝統の早いボール回しからの攻撃力は健在で上位進出を狙っている。県湘南台、県生田、県希望ケ丘の活躍にも期待したい。
相撲

清田 英彦(県向の岡工(定))
【団体戦】
県総体団体戦は、今年度も向の岡工業高校と新名学園旭丘高校の争いになるだろう。向の岡工業高校は昨年の関東選抜大会で団体戦優勝を果たし、関東チャンピオンとして各全国大会へ挑んでいる。新名学園旭丘高校もモンゴル人留学生が全国で躍動して結果を残している。どちらが優勝しても関東、全国では上位に進出する力を持つなど、非常に高いレベルでの県総体になるであろう。慶應義塾も技巧チームで挑む。県総体では向の岡工業高校と旭丘高校が頭一つ抜けている印象があるが、どの高校も地力があるだけに熱戦が期待される。
【個人戦】
関東選抜大会無差別級3位の宮﨑(向の岡工業高校)、相撲巧者の椿原(向の岡工業高校)、同大会重量級3位のデルゲルバト(新名学園旭丘高校)、ドゥルグーンが非常に安定した力を持っておりどの選手が勝ってもおかしくない戦いになりそうだ。また、関東準優勝の実績を持つ秦(慶應義塾)にも期待がかかる。
卓球

岸 昌宏(横浜隼人)
男子学校対抗は,昨秋の新人戦で優勝した湘南工科大附属が八幡,中橋,齊藤を中心に充実した戦力でリードしている。一方,昨年度の優勝校である三浦学苑は,勝田,大竹,古山といったポテンシャルの高い選手で勝負する。県外での実績も申し分ない三浦学苑の爆発力は大いに注目したい。この実力のある二校が優勝争いに絡んでくることは間違いない。また,学校対抗戦に強い桐蔭学園,横浜商業なども十分に戦える位置にいる。その他,関東六浦や法政二,日本大学高も上位に食い込んでくる可能性は十分に予想される。個人戦は,学校対抗戦で上位進出が予想される中心選手だけでなく,能力のある選手が数多くいるため,混戦の可能性が高い。
女子学校対抗は,昨年の関東大会で優勝したメンバーである岩木,桧山,宮内を中心に,遠藤や岡野など実績のある選手をそろえている横浜隼人が本命となるだろう。さらに,新入生の島村や澁川など全国大会を経験している選手が活躍する可能性が高い。しかし,他校にも十分にチャンスはある。藤間を中心とした横浜商業,鍵和田,金山,二梃木など充実したメンバーの立花学園,チーム力で勝負する横浜創英や秦野は横浜隼人を追うことになるだろう。その他,橘,厚木商業,湘南,相原にも上位を狙える力はある。個人戦では,横浜隼人の選手が上位に入ると予想されるが,各校実力者が多数いるため,混戦になる可能性は十分に考えられる。
男女ともに目が離せない大会になるだろう。勝敗を分ける細かい部分を各校がどのようにしていくのかも注目したい。 どの種目においても技術の勝負だけではない高校生らしい熱戦が期待される。
ソフトボール

上野 剛一(県茅ケ崎)
コロナとの戦いに終わりが見えてきた。と言い切ってはいけないことは重々承知しているが、ここ数年の大会運営を考えると、皆の努力が安心安全を産んでくれたことは間違いない。皆どこかでプレーに全力投球できない歯痒さを感じながら、それでも生徒の一生懸命なひたむきさに何とかしてあげたいという気持ちは顧問・役員の大人たちみんな持っていた。また、コロナ禍で培われたものも確かに存在する。運営その他、さまざまな場面でそれを今後も活用していきたい。
女子の戦いから見ていこう。秋は光明相模原の安定した強さに皆、脱帽した。スキのない攻撃、穴の見当たらない守備、どれをとってもどこもおよばない。派手さはないが、「堅実」という言葉が一番あてはまるであろう。このチームに勝てるとしたら、勢いしかあるまい。高校生の最も有効な武器と言っても良い。そういう観点でみると、秋3位の湘南学院が対抗馬か。もちろん準優勝の横浜清風、4位の向上も一冬越えれば見違えるような成長もあろう。一方、公立勢は厳しい。目に見える部員数減で合同チームが増え、私立の強豪に肉薄できるか。意地をみせてほしい。
男子は王者光明相模原に揺るぎはない。秋の戦い方をみてもワンサイドゲームで光明から得点することも難しい状況だ。秋準優勝の相洋をはじめ、3位の横須賀学院・桐蔭学園その他も死に物狂いで猛追して欲しい。男女ともに言えるが、それが神奈川県全体のレベルアップにつながるのだから。
剣道

中野 正隆(県麻溝台)
【男子】
冬の選抜予選で優勝した桐蔭学園が6年ぶりの代表権を狙う。気迫溢れる豪快かつ堅実な試合運びでインターハイ制覇に意欲を燃やしている。同2位の鎌倉学園も粘り強さとスピード感溢れる剣道で49年ぶりの県総体優勝を目指す。全国選抜大会での経験がこの2校の勢いをさらに盛り上げるだろう。これに続くのは選抜予選で鎌倉学園に代表戦で惜敗した東海大相模。新人戦を制した勢いを取り戻して3年連続の代表権を獲得できるか。選抜予選でベスト4入りした横浜隼斗と日大も注目校に挙げられる。この他ベスト8進出の横浜、慶應義塾、秦野も実力伯仲。熱戦が期待される。
【女子】
令和4年度県大会をすべて制した桐蔭学園が筆頭。チームの和と絆で纏まりのある戦いぶりが特徴。これまでの経験で3年連続の出場権を狙う。選抜予選2位の東海大相模も有力。勢いのある溌溂とした戦いぶりで4年ぶりの出場を目指す。新人戦2位の日大もインターハイ初出場を狙う。闘志溢れる剣風で鋭い打突が持ち味。これに続くのは選抜予選で日大に勝ち切った横浜隼人と県立の雄、大船。試合の流れを掴むことでトップを狙えるか注目。この他ベスト8入りの湘南学院、相模原弥栄、秦野も注目校に挙げられる。
個人戦は男女とも各校のエースが出場し、熱い戦いが繰り広げられるだろう。
柔道

鏑木 文隆(慶應義塾)
2021年度全国高校柔道選手権・神奈川県予選(2022年1月開催)の結果を参考に占ってみたい。
【男子】
団体戦は、選手層の厚い東海大相模高校の実力がリードしている。続くのが好選手の多い桐蔭学園。2022年1月開催の神奈川県予選3位の光明学園相模原高校がどこまで肉薄するかも注目したい。
個人戦は、73kg級で柔道史上初となる全国高校総体三連覇のかかる木原選手(東海大相模高校)を中心に優勝争いが展開されるであろう。他階級では、1月の優勝者の60kg級久能選手(光明学園)・66kg級鈴木選手(桐蔭学園)・実力者の81kg級坪根選手(桐蔭学園)・無差別級手塚選手(東海大相模高校)らを中心に熾烈な代表争いになるであろう。
【女子】
団体戦は、昨年同様に桐蔭学園と横須賀学院の争いになるであろう。1月の大会での決勝戦では、紙一重で桐蔭学園が栄冠を勝ち取ったが、実力差がなく、勝者を予測することは難しい。
個人戦は、1月の優勝者48kg級伊與田選手(日大藤沢)・52kg級古嶋選手・57kg級上野選手(桐蔭学園)・63kg級横山選手(横須賀学院)・無差別級木下選手(横須賀学院)らを中心に優勝争いが展開されることは言うまでもないが、どの階級も実力が拮抗している。
選手たちには、高いレベルでの優勝争いを期待する。
登山

久保村 知彦(県伊志田)
令和3年度より県高校総体では、登山競技に加えてスポーツクライミングのボルダリング、スピード、リードの3つの競技を行っている。スポーツクライミングは近年人気が高まり競技人口も増えており、将来インターハイ種目になることを見据え実施する。全国選抜スポーツクライミング大会では、本県の選手は毎年上位に入る活躍をしており、高いレベルの戦いが期待できる。
登山競技は、全国高等学校登山大会予選と関東高等学校登山大会予選会を兼ねて、5月中旬から下旬に3日間かけて実施する。1日目は幕営審査、装備審査、天気図審査などを行う。2日目の登山行動では指定されたコースを制限時間内に歩き通すことが予選通過の最低条件となる。ここでは歩行審査、体力審査、装備審査、山行記録審査などを行う。さらにその翌週に、会場校にて課題試験(気象、救急法、読図)を行い、登山で必要となる知識を問う。これらの結果を総計して、全国大会(男女各1校)・関東大会(男女計16校)の出場校を決定する。各校とも早い段階から周到な準備とトレーニングを積んで大会に臨むため、わずかなミスが勝負の分かれ目となる。 登山専門部では、安全登山の理念のもと総合体育大会の内容を検討し、大会を実施している。ここで得た技術や知識を普段の山行や合宿にフィードバックしていくことで、より安全な登山の実践につなげてほしい。
なお、今年度の全国大会は、北海道旭川市を中心に開催される。近年本県の代表校は入賞こそ逃しているが、上位入賞を狙えるレベルにある。関東大会は埼玉県奥武蔵、奥秩父で開催される。
弓道

老沼 晴彦(県大船)
男子団体では新人戦を制した厚木高校、続けて慶應義塾高校が力をつけている。また、全国選抜大会を経験している秦野高校や全国選抜予選第2位の湘南高校、第3位の小田原高校の動向にも注目していきたい。
個人では全国総合体育大会出場の西岡(川崎工科)、全国選抜大会出場の細井(湘南学院)と高橋(山手学院)、続いて小泉・野村・竹内(慶應義塾)、高橋・武川(厚木)、吉田(慶應湘南藤沢)らの成長に期待したい。
女子団体では新人戦で男子と共に優勝した厚木高校に多大な期待を寄せている。他にも全国選抜予選で優勝した川崎北高校、第2位の厚木東高校や、横浜平沼高校と相模田名高校といった学校も実力をつけてきている。
個人では男子同様に全国選抜大会出場の石川(城郷)、齋藤(湘南学院)らを筆頭に、石引(相模田名)や秋山(伊勢原)らもよい射を身につけている。特に石川は全国選抜大会で第6位に入賞しており、持ち前の勝負強さを見せている。他にも厚木東高校や厚木高校は選手層が厚く、有望な選手が散見される。
令和4年度には多少の制限は有りつつもどの大会も無事に開催されている。それらの大会の経験を活かし、コロナ禍以前の的中の勢いや高い集中力をいかにして選手に身につけさせるかが課題であり、各校の監督や顧問の手腕が試されている。
テニス

早乙女 大道(市東)
団体の部男子は、前年度新人大会優勝で5連覇を果たし、関東選抜大会で準優勝の湘南工大附属を中心に、新人大会準優勝、関東選抜大会優勝の法政大学第二、さらに慶應義塾、橘学苑が続く。他にも光明相模原、東海大相模、サレジオ、横須賀学院など上位進出を狙えるチームが多数あり、男子は参加校数、実力とも全国有数の激戦地区である。
団体の部女子は、新人大会優勝で4連覇を果たし、関東選抜大会で準優勝の白鵬女子を中心に、新人大会準優勝、関東選抜大会3位の法政大学第二や桐光学園、東海大相模に加え、橘学苑、横須賀学院や公立高校の川崎市橘、秦野の健闘も期待したいところである。
個人の部男子は、前年度新人大会優勝の稲木友望(橘学苑2年)、準優勝の大森瀬那(法政二3年)、ベスト4の早田匡成(湘南工大3年)、森茂貴(法政二3年)らが中心となると予想されるが、新人大会では結果を残せなかった3年生の有力選手も県内には多数おり、ハイレベルの激戦が予想される。
個人の部女子は、新人大会優勝の藤田真由(白鵬3年) 、準優勝の辻内未海(秦野3年)、ベスト4の佐々木理子(白鵬2年)、大吉向空(法政二3年)に加え、前年度全国総体出場選手を含めた団体戦上位進出校の選手の活躍が楽しみである。
各選手とも力が接近しており、県内大会が選手のレベルアップにつながることで、激戦区の神奈川県を勝ち抜いたチームや選手が、関東・全国の大会で大活躍することを期待したい。
ボート

島﨑 哲也(慶應義塾)
昨年9月の新人戦では、男子種目において慶應が男子1×、市横商がそれ以外の種目で優勝しました。女子種目においては、市横商が女子1×、2×、4×+の全種目で優勝していることになります。
また11月に相模湖漕艇場でおこなわれた関東選抜大会では、女子4×+において市横商が準優勝のクルーに圧倒的大差をつけて見事に優勝を果たし、3月の全国選抜大会進出を決めました。また慶應の男子1×も準優勝という形でそれぞれ全国選抜大会への切符を手にしました。そのため、結果的に男女合計全2種目において、神奈川県勢が全国選抜大会の出場権を獲得することとなりました。昨年度に比べると、参加種目数は少なくなりましたが、その分精鋭が揃っていると言い換えることができるかもしれません。
剣の状況としては、参加校数・人数は例年と大きく変わらず横ばいながら、学校間あるいは学校内で切磋琢磨することによって、関東大会・全国大会において神奈川県勢がさらなる活躍をする原動力が生まれてくるものと引き続き確信しております。全国選抜大会に向けた冬期期間の練習が、新年度の競技成績にもつながっていくのはもちろんのこと、全国選抜大会への出場権を得られなかったクルーの奮起も期待できますので、来年度も引き続き男女ともに白熱した展開になるものと予想されます。
ボクシング

須貝 聡(市東)
今年のボクシング競技の展望は、昨年同様激戦が必至である。直近の関東選抜大会では男子8階級のうち3階級で優勝、2階級で準優勝し全国選抜大会の切符を手にした。また、全国には繋がらないが各都県準優勝者のBパートにおいても、8階級のうち1階級で優勝、準優勝が2名であった。関東で結果を残せる選手が多く残っていることから、階級にもよるが、誰が優勝してもおかしくないのが現状である。
ライトフライ級では昨年度ピン級で全国総体に出場、ライトフライ級で全国選抜に出場した向上高校・松村選手が優勢。フライ級では、関東選抜で優勝し全国選抜に出場した星槎国際湘南高校・谷川選手が突出している。バンタム級では昨年度全国総体ベスト8、関東選抜優勝、全国選抜出場の武相高校・岡崎選手が突出しているが、関東選抜Bパート準優勝の横浜総合高校・山下選手からも目が離せない。
ライトウェルター級は関東選抜準優勝、全国選抜出場の武相高校・大胡選手が突出しているが、関東選抜Bパートで準優勝した浅野高校・北川選手も実力を付けている。ウェルター級は昨年度の全国総体と全国選抜に出場し、関東選抜で優勝した武相高校・西久保選手が安定している。
以上が注目選手であるが、昨年度から関東大会や全国大会で活躍した選手が多く残っており、その経験がさらなる進化を遂げていることを期待するとともに、新たな選手が実力を開花させることも同時に期待したい。
レスリング

和田 宗法(向上)
第61回神奈川県高等学校総合体育大会レスリング競技の展望は、団体戦・個人戦(男女各階級)で期待できる学校、選手は以下の通りである。
学校対抗戦の優勝候補は令和4年度新人戦団体優勝をした磯子工業高等学校と、準優勝の横浜修悠館横須賀高等学校であるが両校の実力は横一線状態、そこに高校総体団体出場経験のある日本大学藤沢高等学校が優勝戦線に挑むかたちで2校の優勝争いを阻止し、栄冠を引き寄せられるか注目である。
個人男子選手では、51kg級野口秀矩(磯子工業)、55kg級山本大雅(日大藤沢)、60kg級林玉樹(修悠館)、65kg級高山海斗(磯子工業)、71kg級瀧澤勇仁(慶應義塾)、80kg級岡澤ナツラ(慶應義塾)、92kg級山口晃大(磯子工業)、125kg級岩崎和志(磯子工業)。
個人女子選手は50kgの竹内美保子(日大藤沢)である。
各階級で成長を見せているが特に期待できる男子選手は、昨年県大会優勝、高校総体出場、国民体育大会出場、JOCジュニアオリンピックカップ準優勝、U17世界選手権日本代表と国内外で活躍をした71kg級瀧澤勇仁(慶應義塾)と、80kg級岡澤ナツラ(慶應義塾)は県内では敵なしの存在である。また、県大会優勝、関東大会準優勝と着実に力をつけてきた125kg級岩崎和志(磯子工業)の戦いぶりも注目である。
女子選手では、関東大会優勝、ジュニアクイーンズカップ優勝、U17世界選手権準優勝と国際舞台でも結果を出した竹内美保子(日大藤沢)。この4名は今年度連続優勝を目指せる実力が十分ある。
ホッケー

末木 孝典(慶應義塾)
ホッケーの県総体は、例年GWの初日と最終日に行われ、2校のホーム&アウェー形式の試合が展開される。
慶應義塾は、昨年の県総体に勝利し全国高校総体出場を果たした。12月の全国選抜でも2年連続でベスト8に入り勢いがある。新チームは主将DF二宮が守備の柱でありながら、PCでは強烈なシュートでゴールを狙う攻守の中心となっている。守備陣ではGK河野が反応よくシュートを防ぐ。FW大山、MF磯貝は技術力の高さが光る。チームとしてボール回しと走力向上に力を入れ、今年度は県総体優勝、全国高校総体ベスト8を目指している。
法政二高は、3年生の安岡、油谷を中心とした、右サイドの組織的なオフェンスと、キャプテンの釣(3年)を中心に相手へ圧力を掛ける力強いディフェンスが特徴である。3年生を中心としたチームの中に、成長を遂げた2年生がメンバーに選出され、3年生、2年生が一体となった全員で走りきるホッケーが特徴である。今年度の目標は県大会優勝、全国大会出場。
ヨット

北島 伸哉(慶應義塾)
県総体ヨット競技はレーザーラジアル級、420級、コンバインドの3種目で行われる。レーザーラジアル級は1人乗り、420級は2人乗り、コンバインド級は学校ごとの成績によって順位が決まる団体種目である。
令和4年度は昨年同様、感染防止策を講じつつ主要大会を実施することができた。大会の開催に向けてご尽力された関係者に心より感謝申し上げたい。
昨年度の県大会では11年ぶりに慶応義塾高校が逗子開成高校を退けて優勝を果たした。その後和歌山で行われたインターハイで逗子開成高校は男子コンバインドで準優勝、慶応義塾高校は男子コンバインド4位、男子420級でも4位の結果を残した。今年度も両校で切磋琢磨し合いながら全国の舞台でさらに活躍をしてもらいたい。
神奈川県高校世代のセーリングをけん引しているのは過去にインターハイ優勝経験があり前年度インターハイ男子コンバインドで2位入賞を果たしている逗子開成高校である。コンバインド導入後初めて2艇インターハイ出場を果たした慶応義塾高校も同種目おいて4位に入賞を果たしており、今年度は同校初のコンバインドでのメダルに期待がかかる。この種目は複数艇で好成績を残さないと順位が上がらない仕組みになっているためチーム全体の実力の底上げが求められる。
男子・女子レーザーラジアル級は毎年高体連加盟校の増減が激しく、活躍しそうな選手の予想は極めて難しい。昨年度の県大会では6校から7艇のエントリーがあった。2022年インターハイにはレーザーラジアル級から男女合わせて2艇出場を果たした。
県総体に出場した選手は6月に本県で開催される関東大会へ出場する資格を得る。
フェンシング

釜井 昭人(県神奈川工(定))
【男子】
①団体戦(フルーレ)は、慶応湘南藤沢を中心に、横浜商大高校、慶応高校、法政二高の混戦が予想される。
②フルーレ個人については千葉(慶応)、萩原(慶応湘南藤沢)、戸嶋(法政二高)、坂口(横浜商大)の4名による優勝争いが予想される。
③エペは戸嶋(法政二高)を中心に、石渡(横浜商大)や慶応のエペ人が追随する。
④サーブルは昨年度インターハイ優勝の山口(法政二高)、3位の茶野(法政二高)を中心に、切手(慶応高校)の争いになることが予想される。
【女子】
①団体戦(フルーレ)は法政二高が優勢で、それに慶応湘南藤沢や横浜商大がどのように戦うかが注目される。
②フルーレ個人については昨年度インターハイ3位の貫井(法政二高)を中心に法政二高勢や慶応湘南藤沢勢が追随する。
③エペについては昨年度全日本ベスト8の田村(法政二高)を中心に試合が進むことが予想される。
④サーブルについては昨年度インターハイベスト8の鈴木(法政二高)を中心に試合が進むことが予想される。
ウエイトリフティング

島袋 匡継(日大藤沢)
今年度は日大藤沢が競技力とともに部員数でも他校を圧倒する事が予想される。12月の新人大会参加数でも日大藤沢は、男子11人もの選手が出場した。昨年度の全国総合体育大会では、団体優勝を果たし今年の連覇が期待される。
81kg級関口は、関東選抜大会でも大会新記録での優勝を果たしており、55kg級山﨑、61kg級三井、81kg級都元、+102kg級佐々木など全国上位を狙える逸材揃いである。
これに対抗するのが法政二、大船、海洋科学と慶應義塾である。法政二は選手男子3名、女子1名であるが特に67kg級宮本幹大は階級を上げて関東選抜大会に挑戦しスナッチ競技で大会新記録を樹立した。全国でも優勝が期待できる選手である。関東選抜大会で、1年生ながら優勝を果たした55kg級古賀、2位入賞した73kg級辻村は今後の全国大会で上位入賞が期待される。
女子64kg級の鶴岡も3年生となる最後の年に全国上位入賞をかける。大船も関東選抜大会では、81kg級西村が2位入賞を果たした。コンスタントに良い選手を輩出しており、学校対抗では3位以内に入る可能性がある。海洋科学と慶應義塾も5人程度の選手を抱え躍進が期待される。
学校対抗については、男子はその選手数から日大藤沢の優勝の可能性が高いが、法政二が選手数をそろえた場合、あるいは慶應義塾、海洋科学の強化が成功した場合は混戦になる可能性がある。女子については法政二の鶴岡のみのエントリーの可能性が高く法政二の優勝の可能性が高い。
スケート

菊地 拓海(武相)
スケート競技はスピードスケート(ショートトラックはインターハイ種目には無い)・フィギュアスケート・アイスホッケーの3部門からなる。
スピードスケートでは、千葉優輝君(神奈川総業産業2年)と西岡美咲さん(相原1年)の2名がエントリーし、本県からのインターハイに出場した。両名ともショートトラックが本職であるため順位は振るわなかったが、来年度以降の出場も期待したい。
フィギュアスケートは規模を大幅に縮小して開催された為、参加者は男子24名、女子は34名であった。なお、決勝進出枠は男子12位まで、女子18位までとなっている。本県からは女子5名が出場した。2名が決勝進出を果たし、田邊桜香さん(星槎国際横浜3年)が9位に入った。今回出場した5名の内、3名が2年生なので5年度はこの3名を軸に全国大会出場権が争われると予想される。特に杉本くるみさん(白鵬女子2年)は決勝進出を果たしているので、県内選手を引っ張る存在になってほしい。男子では、インターハイ出場資格を満たした選手(6級以上)が出てくることをまずは期待したい。
アイスホッケーは、武相と慶應義塾の2校が活動している。令和4年度のインターハイ(27校出場)では、両校とも2回戦で敗れ、目標であったベスト8に入ることはできなかった。総体県予選では、武相と慶應義塾が競った試合を行い、お互い切磋琢磨しながら向上に励んでいる。武相の研ぎ澄まされた攻撃力と慶應義塾の強く鍛えられた守備力のぶつかり合いが見どころである。令和5年度のインターハイは、2校ともベスト8を目指して欲しい。
神奈川県内のスケートの練習環境は、必ずしも恵まれた状況にあるとは言えない。少ない練習場所と短い練習時間という制約がありながらも、選手諸君は練習方法等を工夫することで冬季種目の強い地域の選手に追いつき追い越そうと取り組んでいる。この姿勢が必ず結果に結びつくことを今後も期待している。
スキー
撮影者:田中 大資
吉野 隆(慶應義塾)
アルペン種目・男子は、昨年の県総体で2種目を制した高本大地(法政第二3年)が軸になると思われる。そこに、昨年1年生ながらも大回転競技で僅差に迫った松原健(桐蔭中教2年)をはじめ、全国大会を経験した岡本拓巳(桐蔭中教2年)、中村拓真(桐光学園2年)、青木寛司(同 2年)、関東大会では彼らを凌ぐ活躍をした橘悠真(関東六浦2年)などの2年生が、どの程度成長して追い越せるかに注目したい。1年次に全国大会に出場しながら昨年は苦杯を舐めた伊藤誓太(慶應義塾3年)の復活にも期待がかかる。1年間のフランス留学を終えて帰国した河村竜一郎(慶應義塾2年)と、完走できないが良い滑りを見せている手塚士惟(慶應義塾3年)にも注目が集まる。
女子では、こちらも昨年の県総体で2種目を制した細田光希(白鵬女子2年)が群を抜いている。特に回転競技では昨年の関東高校大会でも優勝し、県内では2位以下をどれだけ引き離せるかが、関東・全国に向けての注目点となろう。そのあとでは、昨年全国大会に出場した田中麗奈(日女大附2年)、宇井みのり(法政二2年)、清水悠卯(横浜隼人2年)、林田優希(横浜雙葉2年)の4名がどの程度技術を積み増し、細田との差を縮めてくるかに注目したい。中でも、林田は大回転競技では昨年細田から僅差の2位となっており、その後も全国大会、国際大会、高校選抜でも活躍を見せていることから、逆転の可能性もあるとみている。
アーチェリー

小西 一也(浅野)
昨年度も、引き続きコロナ禍の1年となりましたが、年度前半の制限を除けば、おおむね通常通り大会を実施することができました。
昨年度の関東大会では横浜高校が女子団体で優勝、関東選抜大会では横須賀総合高校の男子(個人)の浦田唯選手(1年)が優勝し、これらの選手は全国大会においても引き続き活躍が期待されます。
これらの大会では、神奈川県で選抜された選手たちどうしで円陣を組み、終了後に皆で写真撮影などする姿が見られ、選手どうしの仲の良さが印象に残りました。
アーチェリーに真剣に取り組むだけでなく、仲間とともに競技を楽しもうとする彼らの姿勢が、大会での好成績につながったのではないかと思われます。また、県内の顧問の先生方による声掛けなども大切な要素だったと思われます。
ただ、県内大会の結果を見る限り、県全体の技術レベルとしては、コロナ前の水準には戻っていないというのが正直な印象です。特に、一昨年は中止になった大会が多く、大会の経験という面では、不十分な点もあるかと思います。引き続き、専門部の先生方と協力して、選手たちの技術向上を支える体制づくりを目指していきたいと考えています。
自転車

寺崎 豪紀(法政二)
ここのところコロナ禍の影響で思うように活動ができなかったのですが、本年度自転車競技におきましても、トラック競技とロード競技を行います。
トラック競技は、4月22日(土)、4月23日(日)に小田原競輪場において、個人種目7種目、団体種目2種目が行われます。まず個人種目ですが、3kmインディヴィデュアル・パーシュート、1kmタイムトライアル、ポイントレースでは共に新人戦僅差だった三浦君(湘南工科・2年)と小野寺君(県麻溝台・3年)の対決が見ものです。また、スクラッチレースにおいては新人戦優勝している竹田君(県保土ケ谷・3年)の優位は変わらないでしょう。残りの3種目スプリント・ケイリン・4km速度競走は出場が予想される選手たちの力量がさほど変わらず混戦模様が予想されます。特にケイリンは誰が優勝してもおかしくない状態であり、非常に楽しみな種目です。団体種目については、チームスプリント・チームパーシュートともに選手がそろってきた湘南工科が優位に立っていますが、これに県保土ケ谷がどこまで食らいつけるかが見物です。
学校対抗は、上位を狙える選手を抱えている湘南工科が圧倒的に優位です。これに県麻溝台、県保土ケ谷がこれにどこまで食い下がっていけるかがポイントです。
ロード競技は、個人ロードレースの形態で行われ、この大会の上位18名が関東大会への出場資格を有することになります。日時は4月29日、会場は静岡県伊豆市にある日本サイクルスポーツセンターを予定しています。新人戦上位3位まで独占した湘南工科の3名(三浦君、岩月君(3年)、鈴木君(3年))を中心に竹田君、小野寺君、宮崎君(県保土ケ谷・2年)、岸君(旭丘・2年)、引馬君(県神奈川工・3年)が絡む形でレースが展開されるのではないかと考えています。
空手道

大谷 英弘(県深沢)
昨年度の新人戦において、男子団体組手で21回連続関東選抜大会出場をしていた横浜創学館が準決勝で敗れ、選抜の出場を逃すという波乱が起きた。総体での雪辱を誓う創学館、創学館を破った相洋、新人戦優勝の光明相模原、の三校を中心に、それを追いかける法政二高や横須賀学院、県立横浜立野など、混戦が予想される。全国でも最高峰のレベルにある神奈川県予選の熱い戦いに注目したい。
女子団体組手は、例年同様創学館と光明の牙城を崩せる学校が出てきていない。相洋や横須賀学院、県立横浜立野などに是非ともこの一角を崩せる活躍を期待したいところである。
個人競技では、今年の男子組手は多くの選手にチャンスがある。新人戦の各階級王者では、創学館の三宅、光明の梅津と大内、法政の鎌田、山手の江守、などがおり、他にも相洋の佐竹、創学館の今井、光明の原、などその他の選手を含め誰が優勝してもおかしくない混戦状態である。形は栗城、石川の創学館勢を中心に展開すると予想されるが、慶應の物井など、他の選手の追い上げに期待したい。
女子の個人組手は、新人戦の各階級王者である光明の鈴木、渡辺、林、創学館の西田、を中心に展開がすすむと予想される。昨年の階級別では、相洋や山手、横須賀学院の選手も上位に入賞していたことから、各校の活躍を期待したい。形は、創学館の池田奈菜海、横須賀学院の樋口の2人の優勝争いに対して、創学館の平島や光明の久保、湘南学院の島などがどこまで挑めるか、注目したい。
アメリカンフットボール

良田 直優(県鎌倉)
アメリカンフットボール競技の県高校総体は秋季の開催であり、年末に開催される全国高等学校アメリカンフットボール選手権(以下、全国大会)の決勝戦であるクリスマスボウルの出場に向けた予選会を兼ねる大会です。
トーナメント戦で開催される秋季の総体を展望するうえで、シード権を獲得できる春季の関東大会県予選大会(以下、春季大会)は重要な大会となります。今年度の春季大会は、第一シードに慶応義塾、法政大学第二、第二シードに県立鎌倉、鎌倉学園が並びシード校を筆頭に激戦が期待されるとともに、一戦一戦が見逃せない展開になり各会場では熾烈な争いが予想されます。
秋季の総体において注目は、昨年度優勝の慶應義塾で優勝候補の筆頭とされます。慶應義塾は例年100名近い部員を有し各ポジションに豊富な戦力があり、さらに強靭な肉体が強みのチームです。昨年度の全国大会では、準決勝で全国優勝をした東京都代表の佼成学園に敗れはしたもののベスト4の実績を残しており県内では十分な存在感を示しています。今年度それに対抗すると予想されるのが法政大学第二です。法政大学第二はスピード感のあるプレイが魅力で各ポジションにタレントを要するチームで春季大会、そして秋の総体での結果が楽しみなチームです。これに追随するのが県立鎌倉、鎌倉学園、県立横浜栄です。各チームに豊富な戦術戦略と特長のあるプレイを備えていて大会での活躍が期待されます。
ライフル射撃

高木 隆(英理女子)
ライフル射撃はエアライフルとビームライフルの2種目で全国大会は実施される。ビームピストルは、関東大会・全国選抜大会で採用されている。昨年は開会式や閉会式を行わなかったうえで、各種公式戦が行われ、選手の活躍の場を確保することができた。
現時点でエアライフル男子の選手はギャンビル(星槎)のみであるが、彼は高体連主催の試合以外でも活躍している。これから多くの選手が出てくることに期待している。エアライフル女子の選手がいる学校は、現時点で英理女子学院高校と海老名高校、星槎国際横浜、日大高校である。その中での一番の有望選手は馬場(英理女子)である。昨年の県新人大会で優勝を果たし、関東選抜大会で8位入賞を果たした。遠藤(海老名)も、着実に力をつけ、成長している姿が試合で見られた。今後に期待できる選手である。また現在、エアライフルの所持許可申請を警察にしている選手は日大高校で2名、海老名高校で3名であり、所持許可が警察から下りれば自然とエアライフルの競技人口も増え、より良い試合になることが予測される。
ビームライフル男子は、昨年の県新人大会で準優勝を果たし、関東選抜大会に出場した荒井(慶應義塾)が最有力選手である。その他、千野(海老名)、木本(日大高)、岩本(海老名)も力に不足はない。団体は海老名と日大高の一騎打ちが予想されるが、その背後に旭高校が迫る勢いを見せている。女子では伊藤(伊勢原高)が一番の有望選手である。昨年の県新人大会で大会新記録で優勝し、関東選抜大会で3位入賞を果たした。山崎(英理女子)や浅野(英理女子)にも期待できる。団体は英理女子と伊勢原の間で熾烈な争いが行われることが予測される。
ダンス

脇 千登勢(県座間)
ダンス競技は、6月17日(土)に県立青少年センターに於いて開催される。総合体育大会は、オリジナル作品の総合力を競う大会であるため、ダンス技法に加えテーマ性・構成力・音楽・衣装のすべてにバランスが取れた作品を要求している。
今年度の上位入賞候補は、昨年度の総合体育大会県予選大会で優勝し、全国コンクールでも審査員賞を収めた県立大和、前年度総合体育大会県予選2位の横浜富士見丘、3位の鵠沼、横浜創英である。これらの学校は作品のテーマとなるコンセプトがダンスの振付や構成に垣間見えるとともに高い技術で審査員を魅了し、得点を伸ばした。前年度入賞の県立座間、相模女子大高、桐蔭学園は創作ダンス特有のテクニックとテーマ性の追求が強みの作品を創り上げている。県立住吉・県立大和西はストリートダンスを用いたスピード感のある振付や大人数による一糸乱れぬ群舞で存在感を放っている。
近年の参加校は、ストリートダンスを用いた作品で本大会に挑戦するチームが多いが、上位に食い込む鍵は、「テクニックの追求に終わらず、テーマ性や構成の工夫に目を向け、チーム独自のカラーを出すこと」である。各校の個性が光る、完成度の高い作品が、県立青少年センターの舞台でしのぎを削る様子を期待している。
少林寺拳法

本間 慎太郎(桐蔭学園)
少林寺拳法競技は、男女それぞれ二人一組で行う組演武、一人で行う単独演武、6名で行う団体演武の3種目がある。
男子の展望、組演武は、2年次にIH出場、関東選抜大会7位入賞と力をつけている桐蔭学園の水野・中川組が抜け出ている。追う存在としては、村田を軸とする有馬。全国選抜大会を機にどの様に成長するかがカギとなる。単独演武は、県トップの桐蔭学園小保田が出場しない為、混戦状況であり、横浜修悠館横須賀の岡田が一歩リードか。団体演武は、桐蔭学園が抜け出ている。しかし、素材のそろう横浜修悠館横須賀の仕上がりによっては逆転があり得る。有馬、座間が追う展開
女子の展望、組演武は、1年次にIH出場を果たした桐蔭学園の武井・永田組が最有力。2番点は混戦模様であり、戦力として有馬が充実している。単独演武は、1年次IH出場、関東選抜準優勝を果たし全国制覇も視野に入る桐蔭学園の松尾が別格の存在。団体演武においては、小田原がチームワーク良く充実している。桐蔭学園は負傷者の回復によっては逆転の可能性がある。
カヌー

今泉 隆(県横浜修悠館横須賀)
令和4年度、各大会は概ね実施されたものの、新型コロナ感染症拡大防止の観点から、強化指定校である県横浜修悠館横須賀は全国高校総体で出場辞退となり、練習の成果を発揮できない選手もいた。日々の練習も、限られた時間の中で各々が努力していた。
カヌースプリント男子K-1(カヤックシングル)は、村上晴義(県横浜修悠館横須賀)、三上晃世(県横浜修悠館横須賀)の活躍が期待される。また、柿澤敦哉(県横浜修悠館横須賀)が力をつけてきており、3名の上位争いが予想される。K-2(カヤックペア)は、村上・柿澤(県横浜修悠館横須賀)が有力である。
C-1(カナディアンシングル)は、山下純和(県横浜修悠館 横須賀)、山口遥大(県横浜修悠館横須賀)が有力である。また、石田煌真(県横浜修悠館横須賀)も成長してきており、今後の伸びが期待される。C-2(カナディアンペア)は、山下・山口(県横浜修悠館横須賀)が有力である。
WK-1(女子カヤックシングル)は、3年生の白幡智美(関東学院六浦)の活躍が期待される。WK-2(女子カヤックペア)は、白幡・小林美奈海(関東学院六浦)が有力である。
スプリント女子だけでなく、カヌーポロ、カヌースラロームも現在、競技選手が少ない状況であり、令和5年度も、競技力の向上とともにカヌー競技の普及に努力したい。
なぎなた

土屋 昌伸(湘南学院)
団体試合に出場できるのは部活動として活動している神奈川大学附属、鎌倉女子大学高等部、湘南学院の三校に限られている。ここ数年他にエントリーがないのが現状だが、今年度はこの三校に加えて、県内の個人試合に出場できる選手がひとりでも多く予選会にエントリーしてくれることを願ってやまない。
団体試合は、関東大会予選、県総体、新人大会の全てで連続優勝が続き、昨年の関東大会で準優勝の実績を持つ神奈川大学附属が今大会も優勝候補で、これに続くのが鎌倉女子大学高等部である。湘南学院は部員不足で二年連続関東大会予選、県総体に出場できていない。新人大会には出場できているので今大会は満を持してエントリーし、熱い三つ巴の戦いになることを切望する。
個人試合は、昨年の関東大会予選、県総体、新人大会で優勝の江口亜奈(神大附)が最も有望である。江口は関東大会で準優勝し、国体の県代表選手にも選出されており、他選手から一歩リードしている。次いで、関東大会予選5位、県総体・新人大会2位の細谷光優(神大附)、関東大会予選3位、県総体4位、新人大会3位の浅原春奈(神大附) にも大きな期待が寄せられる。また県総体3位の平居希々佳(神大附) も勢いがある。ここに関東大会予選2位で関東大会に出場した藪内美緒(鎌女大高)が、神大附属勢に負けずに食らいついてくれることを望みたい。
演技競技では、昨年の関東大会予選3位、県総体・新人大会優勝の本江阿美・吉野桜季チーム(神大附) 、関東大会予選優勝、県総体3位の浅原春奈・江口亜奈チーム(神大附)、関東大会予選・県総体予選2位の平居希々佳・伊藤遥チーム(神大附) に注目が集まる。しかし、演技は大会によってチームを変えて出場することも多い。細谷光優・滝澤心暖(共に神大附)も楽しみな存在である 。選手たちが今大会どのような組み合わせでエントリーしてくるか、目が離せない。
ボウリング

平木 明史(県横須賀工)
ボウリング競技の高校総体は、全国に専門部がない都道府県があり、夏には開催されず、12月にJBC(財)全日本ボウリング協会主催の文部科学大臣杯 全国高等学校対抗ボウリング選手権大会(三重県津市)への予選を兼ねて行われています。この大会は、学校対抗になっており2人チーム戦の団体戦で過去には、男子では、新名学園旭丘高等学校、県立横須賀工業高等学校女子では、県立横浜南陵高等学校、県立綾瀬西高等学校が優勝している。
今年度は、まず女子では一昨年度全国制覇し昨年度は、惜しくも準優勝した県立綾瀬西高等学校の濱﨑、崎山ペアが最有力と上げられる。続いて順調に成長が望まれる県立横浜南陵高等学校三留、長塚ペアや新名学園旭丘高等学校があげられる。男子では、昨年度1月に開催された新人戦で優勝した新名学園旭丘高等学校川合、中川ペアが有力である。続いて県立釜利谷高等学校、県立横浜南陵高等学校、県立神奈川工業高等学校と実力は均衡している。また、1人で大会にエントリーしている実力者の学校でもチームを組めるようになった場合は、よりいっそうの混戦が予想される。
高校総体県予選が11月に開催するため、新入生の実力も未知数であり今後の国体県予選や関東大会県予選など、公式戦の結果が楽しみである。
チアリーディング

品田 花栄(県横浜国際)
令和4年度は19校35チーム、総勢400名以上の選手が参加し、県立麻生高校にて開催しました。新型コロナウイルス感染症の影響で、選手が一堂に会し会場で互いの演技に声援を送り合い、いつも支えてくださる保護者の皆様に観戦していただくことはかないませんでしたが、「かながわ部活応援チャンネル」による生配信で、多くの方のもとに日頃の練習の成果を届けることができました。新しい時代の大会運営にご協力いただいた関係者の皆様に感謝申し上げます。
チアリーディング部門では県立住吉高校が総合優勝をおさめ、3年連続の優勝となりました。チアダンスエキシビションにおいては、参加校、チーム数ともに増加傾向にあり、早い段階での競技化が望まれます。
令和5年度大会では、チアリーディングの競技力向上に期待が高まります。コロナ禍において中断していた接触を伴う「スタンツ」の練習が再開され、各チーム基礎からしっかり練習を積み重ねてきたことと思います。ダイナミックで切れのある安定したスタンツ、創意工夫を凝らした演技構成に期待したいと思います。
3年連続総体優勝の「県立住吉高校」をはじめ、昨年度の夏の大会で、完成度の高い演技を行った「相模女子大学高等部」、またパワフルでスタンツの技術力が高い「横浜女学院高校」の争いに注目したいと思います。
また、チアダンスもさらに仲間を増やし、競技化に向けた演技が発表されることを期待しています。
定時制通信制部

松本 博臣(市橘(定))
令和4年度の全国高等学校定時制通信制体育大会は、コロナ禍の中においても十分な感染予防対策を講じ各種目競技が行われました。コロナ世代と呼ばれながらも、短い時間と制約がある中、選手達が躍動する姿は素晴らしいものがありました。
さて令和5年度の県定通部として、11種目で県大会が予定されております。昨年同様、感染予防対策を徹底して安全かつ無事に大会が開催できるように、選手が最高のパフォーマンスを発揮できるように準備にあたります。
全国大会は7月28日のサッカーを皮切りに8月21日の自転車競技決勝まで11種目で熱戦が繰り広げられる予定です。
神奈川県勢としましては令和4年度大会の優勝を成し遂げた、ソフトテニス男子、剣道男子、自転車競技、柔道男子、バドミントン男女、卓球男子(個人)には連覇が期待されます。特に自転車競技では、学校対抗戦トラック2連覇、ロードレース7連覇、学校対抗総合5連覇を果たした神奈川総合産業の躍進、また準優勝だったバレーボール男子(横浜修悠館横須賀)の雪辱も期待されます。その他、個人戦においても神奈川県勢は優秀な成績を収めております。
新入学生徒数が減少し、活動基盤さえ満足に整えられない。それでも神奈川県定通制の底力を発揮して今年度も以前と変わらぬ神奈川旋風を巻き起こしてもらいたい。是非とも定通部に温かいご声援をお願いいたします。
選手宣誓
令和5年度宣誓校:県立神奈川工業高等学校
部活動応援・学校紹介動画
- 県立麻生0:03
- 県立麻生総合0:27
- 県立生田0:50
- 県立川崎工科1:16
- 県立住吉1:38
- 県立向の岡工1:56
- 県立旭2:15
- 県立磯子工2:36
- 県立市ケ尾2:59
- 県立神奈川工3:22
- 県立港北4:11
- 横浜翠陵4:51
- 県立新栄5:16
- 県立白山5:40
- 県立二俣川看護福祉6:00
- 県立保土ケ谷0:03
- 横浜学園0:29
- 県立横浜国際0:48
- 県立横浜平沼1:11
- 県立津久井浜1:42
- 三浦学苑2:00
- 県立三浦初声2:22
- 県立逗子葉山2:51
- アレセイア湘南3:13
- 県立大船3:25
- 県立藤沢工科3:55
- 藤沢翔陵4:25
- 県立大井4:50
- 県立小田原5:10
- 県立小田原東5:33
- 県立西湘0:03
- 平塚学園0:25
- 星槎国際高等学校湘南0:46
- 県立厚木北1:04
- 県立綾瀬1:28
- 柏木学園2:23
- 県立上溝南2:46
- 光明学園相模原3:08
- 県立相模田名3:33
- 県立座間4:07
- 県立中央農4:22
- 県立秦野4:46
- 日々輝学園高等学校神奈川5:09
- 県立相模原弥栄5:27
全国総体・県総体について
全国高等学校総合体育大会について
神奈川県高等学校総合体育大会について
高体連マークと高体連歌
高体連マーク
- 全国高体連マークの由来
- 競技は力であり、進歩は技の錬磨にまつ、競技者はこれをつつむに明郎な精神をもってせねばならない。
高体連マークを構成している三つのKは紅色によって浮き出され若人の情熱を示すドイツ語の頭文字をとったものである。 -
- KARAFT力
- KUNST技
- KLARHEIT明郎な精神